【塾長!質問です】
中学生の母親です。子供に「勉強しなさい」と言っても、勉強しません。
スマホばかり見ています。「後でする」と言って、結局しません。
勉強する計画は立てているようですが、実際には行動していません。
その時の気分のままに動いているようです。
どうしたらいいでしょうか?
《回答》
なるほど。 でもよく考えてみると、大人だって似たような気持ちになりますよね。そんな大人の本音の所は、「私も、そんな生活が出来たら楽でいいなぁ」なんて思ったりもします。
それを実際、その気分で気ままに行動している人達もいます。
朝からパチンコに行って、酒飲んで、市役所に「金くれ!」と通っている人たちなど、その典型でしょう。
子供さんに、「好きなことしかしない」「気分次第の生活」をするのなら、
あれが「将来のお前の姿だよ」と見せることも必要でしょうね。
朝パチンコ屋に行くと見られるます。ネットでも見れます。
「自分に非常に素晴らしい才能があると思うのなら、好きなことをして良いよ」と言いましょう。そして、自分で思い込んでる素晴らしい才能が、「単に平凡中の平凡なものだ」と丸わかりになるような所へ連れて行きましょう。
仮に「それなりに、素晴らしい才能」と使って生活していくには、途中で何回か歯を食いしばらねばならない場面に遭遇します。
忍耐訓練・自己制御訓練していない人間が、それをできるか疑問です。
このようなことを時々、大真面目に 真っ正面から問いかけましょう。
次回は、もう少し具体的に対策を書いてみます。
塾長 M
【前回の続き】
子供には言葉でどんなに叱っても、「忍耐訓練」や「自己制御訓練」は出来ません。子供が「自分の体と感覚で」学ぶしかないのです。
子供の場合、強烈なガマン練習は必要ありません。それよりもチョットした怠け心を克服することが中心課題になります。
子供に「自分が怠けても、どうにかなる」「誰かが何とかしてくれる」という意識を持たせてはいけません。その意識がある限り「面倒だからやめておこう」「なるようになる」という甘い考えを持ってしまいます。
そのために、家庭の中で「その子の役割」を決めましょう。
そしてその役割は必ず実行させましょう。テストが迫っていようが、明日入試であろうが、はたまた少しぐらい熱があろうが、必ず自分の仕事を実行させましょう。
もし怠けてそれをしなかったら、みんなが迷惑を被ります。
例えば「毎日の風呂掃除」が役割なら、それをサボれば「家族全員、風呂はその日は無し」です。この時が勝負の時です。誰かが「仕方がない。私がやってやる」となってはいけません。「家族全員、お前のせいで風呂に入れなかった」という状況をはっきりと見せます。それぞれが風呂なしで何とかするでしょう。各人がシャワーで済ますことになるかもしれません。でも、それは「お前がサボったから、こんな面倒なことになってるんだ」とわからせることにもなります。「自分は大切なことを任されている」「それをしなければ、みんなに迷惑をかける」ということを現実のものとして見せてやります。そうすることで「面倒くさくても、やらねばならないことはやるのだ」「そうしないと、自分だけでなく、みんなに迷惑をかける」そして「どんなに苦しくても、自分の仕事はやるということを実践する」中で、「その経験を積み重ねが自信になってきます」こういうことを、身をもって教えるのです。
家族は(特に親は)大変ですが、そういうことを、生活の中で体感させて覚えさせる必要があります。体で覚えさせるというのは、子供に「暴力を振るう」ということではありません。
「自分のだらしない行いが、どれだけ周囲に迷惑をかけるのかを、現実のものとしてみせる」ということです。
子供は言葉だけではわかりません。痛み・辛さが伴わなければ実感できないのです。実感していないものなら、行動することはありません。
塾長 M