ケアレスミスは、君の努力をゼロにする

あなたが貯めてきた貯金。
それを誰かが奪っていった。あなたは怒るだろ!

ケアレスミスはあなたの時間と努力を、一瞬で奪ってしまう。
泥棒と同じです。

難しい問題を解く能力があっても、計算ミス・符号間違いひとつで、一発アウト!
それが試験です。
特に理系の資格試験はそういう科目です。

文系でも同じです。
5肢択一問題で、記載条件を読み落としたりすると、最悪です。
また、「間違いはどれか」と言っているのに、「正しいもの」を探したりすることもあります。

後で考えたら、本当に馬鹿げた間違いをしているのです。

 

理系によくある問題形式で考えてみましょう。

大きな問題があったとします。
その中に小問が三つあります。
問(1)の結果を受けて問(2)があり、その結果を受けて問(3)があります。

もし、問(1)で簡単な計算ミスをしたとしましょう。
(2)(3)全て将棋倒し的にアウトになります。

入試でこれをやらかしたと想像して見てください。ぞっとします。

「余裕で合格」ラインから一気に「危険ライン」に突入です。
実はそうやって「まさかあいつが・・・」が起こっています。

そうなったら、「今までの努力は何だったんだ!」と叫びたくなりませんか。

対策

(1)現状を知ろう

まず自分が「どのくらいケアレスミスによる失点をしていたか」明確にしましょう。
実はこれをやっている受験生は少ないです。

特に、択一の場合、「正しい知識」を追い求めることに一生懸命になりがちです。
ミスしても「あ、ミスっちゃった」で終わらせています。

そして、本番でも、同じようなミスり方をします。
特に、択一試験は、たくさんの問題を短時間で解くのです。疲れます。集中力が落ちます。バンバン ミスします。

「ミスし易いパターン・癖」は絶対に直しておかねばなりません。

それなのに、模試の答案を返してもらって「うわぁ、最悪やぁ」と叫ぶだけ。
大切なのはその次なのに・・・です。

何をチェックするのか


「この他にミスった問題はないかな?」

「どういうミスり方をしたのかな?」

「なぜそんな失敗をしたんだろう?」

など、丁寧にチェックしなければなりません

でも、「実力があるはずなのに合格しない受験生」はそれをしません。

「だって面倒くさいやんか!」です。

差がつくのはここなんです。ここを「面倒だ」と思うのではなく、「まあ、ゆっくり調べてみようかな」と軽い感じで調べてみるかどうかです。

もし、同じ模擬試験を受けた友達がいるのなら、楽しみながらチェックしたらいいですよ。

テスト対策に頑張った人ほど、このチェックをしています。
そりゃそうでしょう。あんなに頑張ったのに間違ったのですから、悔しいです。
だからどうしても「なんで間違ったんやろう」という気持ちになります。
これが次の回のミスを防ぐのです。

 

(2)ミスで最も多いのが符号

君は、「符号、間違えちゃった(笑)」なんて言ってないだろうか。
そういう気持ちでいる限り、いつまでも理系分野の成績は上がらない。
笑えるところではないです。

そのミスは「君の心臓を貫く一発の弾丸」です。
ケアレスミスをするのは、「暗闇からスナイパーに一発食らう」ようなものです。

符号が変わるとき(例えば「移項」「累乗計算」「マイナスのついた分数計算」など)が危険です。
その場面では符号を意識して計算してください。

電卓の打ち間違いも、結構あります。
数字がおかしくなってきたら、鼻がきくように訓練しておいて下さい。

(3)鈍感

答えが、あり得ない数になった。
それでもそれに気がつかない鈍感さ。これが駄目なんです。

例えば方程式を解いた答えが、すごい分数になった。
おかしいなと思わなきゃ。
どこかで間違えたかなと 思わないといけない。

例えば「みかんを何個買いましたか」と問われている。
答えを3.7個と書いて、何とも思わない。
変だと思わなきゃ。
店に入って「みかんを3.7個ください」なんて言わないだろ。

法律系の問題でも、そういう結果は「なんだか常識に合わないよなぁ」ということがあります。
その時には、もう一度落ち着いて読み直さないといけないです。

 

(4)ズボラ・面倒くさがり

あなたは普段の練習の時、途中の計算プロセスを書いているだろうか

計算間違いを連発する人に多いのが、

「途中の計算過程を書かない」タイプ。

問題の部分・部分にちょこちょこと計算メモを書いておく。そしてそれをつなぎ合わせようとする。
そして、つなぎ合わせるところで、間違えてしまう。

だからそのやり方はダメ。絶対ダメ!

途中の計算過程をきちんと書こう。
ひとつの計算につき1行を使うこと。

「面倒くさい?」
何を言ってるんだ君は!
途中の計算過程をきちんと書くのに、大して時間はかからない。
それで正確に計算できるのなら、最高じゃないか

面倒がってちょこちょことメモするやり方をして、結局計算間違い!

「そして、また来年この試験を受けてね」なんてなったら、たまんないよ。
その資格試験に合格していたら、その資格でお金が稼げてたんだよ。
ミスったおかげで、一年間無駄にするわけだ。何十万円かが、君の手の中からこぼれ落ちてしまうのだよ。

そのうえ、一緒に発表を見に来た友達が合格してたりして・・・・。
「面倒」なんて言ってたら、現実になるよ

 

(5)わかりやすい文字を書く

例えば1か7かわからない書き方をしてはアウト。
5か3かわからないのもアウト。チャラ字を書く癖がある人は、要注意だね。

わかりにくい文字は、自分も間違うし採点者も間違う。文字の場合でも同じ。
採点者はどちらか分からない時には、間違いの方向で考える。

さらに、答案は返却してもらえない。
「それ、読み間違いです」とクレームかけられないのです。
間違えられたら、それでおしまいです。

 

(6)焦るな

実力以上のスピードを出そうとしてはいけない。

着実に正確に解く練習をすれば、必ずスピードはついてくる。

ただかなりの練習量が必要。それが努力ですよね。

 

(7)よく出てくる計算パターンは暗記する

例えば12×5=60とかですね。
文字式の計算でもよく出てくるパターンがあります。
そういうものは暗記しておくんです。

何かにメモしておいて、覚えてしまいましょう。
計算が早い人は こういう計算パターンをたくさん覚えているのです

(8)自分で30分間の小テストを行う。常におこなう。

このぐらいは「10問中10問、正解して下さい」

狙いは、集中力をつけること。

思考問題ではない問題を使って、練習してください
思考訓練は別の機会にやろう。

 

(9)問題文で、見落としをしないこと

重要なところは線を引いておこう。
そうすれば見落としが少なくなる。

問題をよく読んでないため、「難しいなぁ、この問題解けない」という人が多い。
問題文がよく分かっていないのだもの、解けなくて当然だよね。

ひどいのになると、問題文を読まないでいきなり解こうとする。
「解けるはずないじゃん」って思うよ。

問題文に「大きい順にならんでいるもの」とあるのに、小さい順に並んでいるのを選んでいる。
「問題を読んでなかった」と言うんですね。
まるで「信号を見ないで交差点に入る」ようなものです。

そんなことをする人は、生活自体がだらしなくなってる可能性が高いです。

ミス防止手段は、まだまだあります。自分独自の対策も開発して下さい。

でも色々「知っている」より、

ここに書いたぐらいのことを確実に実行する」方が成績アップします。

 

ミスは、あなたの努力を根こそぎ「ちゃぶ台返し」します